「小麦アレルギー」は実は3種類ある|あなたの不調はどれ?

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はじめに

「小麦を食べると、なんとなく体調が悪い」

そう感じている人は意外と多い。だが、ひとくちに「小麦アレルギー」と言っても、実はその中身は3つの異なる病態に分かれている。

私自身、48歳まで自分が小麦に弱いことに気づかずに生きてきた。

健康診断では毎年「異常なし」。

それでも体の不調は続いていた。

きっかけは小麦をやめてみたこと。

すると体調が劇的に変わった。

その経験を通じて、小麦と体の関係について調べていくうちに分かったことがある。

「小麦による不調」は一枚岩ではないのだ。

同じ「小麦が原因」でも、人によって体の中で起きていることはまったく違う。

だから、症状もバラバラ、対処法もバラバラになる。

この記事では、小麦による不調を引き起こす3つの病態の存在を、まず知っていただくことを目的としている。

次回の記事で、それぞれの病態を詳しく見ていく。

小麦による不調を引き起こす3つの病態

医学的には、小麦に関連する体の不調は、大きく分けて以下の3つに分類される。

1. 小麦アレルギー(即時型アレルギー)

免疫システムが小麦に含まれるタンパク質を「異物」として認識し、抗体を作って攻撃してしまう反応。

卵、乳と並んで日本における代表的な食物アレルギーの一つ。

小麦を食べた後、数分から数時間以内に蕁麻疹や呼吸困難などの症状が出ることが多い。

重症の場合、命に関わるアナフィラキシーを引き起こすこともある、いわば「分かりやすい」タイプの小麦による不調である。

2. セリアック病(自己免疫疾患)

グルテンに反応して、免疫システムが自分自身の小腸を攻撃してしまう自己免疫疾患。

アレルギーとはまったく違うメカニズムで起こる。

欧米では比較的多い病気だが、日本人を含むアジア人が発症するのは極めて稀。

とはいえ、知識として知っておく価値はある病気である。

3. グルテン不耐症(非セリアックグルテン過敏症/NCGS)

小麦アレルギーでもなく、セリアック病でもないのに、グルテンを含む食品で体調を崩す症候群。

原因はまだ完全には解明されていない。

頭痛、倦怠感、集中力低下、お腹の張りなど、症状は曖昧で多岐にわたる。

診断が難しく、本人も周囲も気づきにくい。

日本人にとって、おそらく最も身近で、そして最も見逃されているのがこのタイプだと私は考えている。

3つの病態を比較してみる

ここまでの内容を一覧で整理すると、こうなる。

項目小麦アレルギーセリアック病グルテン不耐症
メカニズム免疫の過剰反応自己免疫疾患原因未解明
発症速度即時型慢性的遅延性・慢性的
重症度重症の可能性あり重症(合併症あり)軽度〜中程度
検査方法血液検査などあり血液・内視鏡検査確立された検査なし
日本での頻度比較的多い極めて稀多いと推測
対処法小麦除去完全グルテンフリーグルテン制限

こうして並べてみると、同じ「小麦による不調」でも、まったく別の病気のようだということが分かる。

実際、別の病気と言ってもいい。

免疫の暴走でアナフィラキシーを起こす人と、なんとなく頭が重い人を、同じ「小麦アレルギー」と一括りにするのは無理がある。

まとめ

「小麦アレルギー」と一言で言われがちだが、実際には3つの異なる病態が存在する。

  • 小麦アレルギー:即時型の食物アレルギー
  • セリアック病:グルテンによる自己免疫疾患(日本では稀)
  • グルテン不耐症:原因不明の遅延性の不調(日本人に多いと推測)

まずはこの「3種類ある」という事実を知ることが、自分の不調の正体に近づく第一歩になる。

次の記事では、この3つの病態を一つずつ、もう少し詳しく見ていく。

そして「自分はどのタイプに該当しそうか」を見分けるためのポイントも紹介する予定だ。

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